5. データに対する一括処理
Rにおいては、データを入れる箱に好きな名前(今回の例では"dummy")を付けることができました。データが箱に入っているおかげで、データの数値を一括して処理することができます。
例えば、加減乗除を行えます。
"KanaM_Hit"のデータ全てに"1"を加算するには、KanaM_Hit+1と入力し[Enter]
下図のようにたちどころに、答えが表示されます。
なお答えの各列の頭にある[1] [17]は、その右隣りが何番目のデータであるかを表しています。
掛け算は"*"(アスタリスク)、割算は"/"(スラッシュ)を使います。
これは、KanjiKanaK_Hitのデータに10を掛けて、5で割るという計算です。
なお、先ほどの計算結果の表示と違って[1] [12] [23]とデータの順番表示が多いのは、Console画面の幅に合わせて自動的に改行されるためです。
変数同士を加減乗除することも可能です。この場合、同じID同士の変数が操作されます。
例えば、今Rの中にデータとして保持されているのは、Hit率とFalse Alarm率だけですが、正答率(Hit率+Correct Rejection率)×0.5がデータとして欲しいなどの場合です。
Correct Rejection率=1-False Alarm率ですから、上記の計算をRで行わせることができます。こんな感じです。
計算の優先順位は、通常の数学での優先順位と同じです。ただし二重かっこの場合は数学の時のように{KanaM_Hit+(1-KanaM_FA)}*0.5のように{ }ではなく普通の( )です。
また、このままでは、正答率をグラフに描きたいとか、平均値を出したいといったときに、毎回上記の計算式を書く必要があります。それを避ける方法として代入 <- を使います。これは、データ全体を箱に入れた時に行った処理と同じで、計算した結果を入れる新たな箱を定義してあげるわけです。
例えばこんな感じです。
"KanaM_Corr"という新たな箱を作り、そこに正答率のデータを入れたという処理です。こうすることで、いつでもKanaM_Corrという箱の名前でデータを呼び出して下図のように処理することができました。
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